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標榜「知日派」馬氏 VS 元来「親日派」謝氏

先月下旬の馬英九・前中国国民党主席(野党・中国国民党次期総統候補)に続き、今月16日から4日間にわたり、謝長廷・元行政院長(与党・民主進歩党総統候補)も日本を訪れました。
謝長廷氏、訪日終え帰台 「親日派」尖閣問題も配慮

12月20日8時3分配信 産経新聞

■要人との会談は“不発”

 台湾の与党・民主進歩党の総統候補である謝長廷元行政院長(首相)が19日、4日間の訪日を終えて帰台した。11月に訪日した最大野党、中国国民党の総統候補、馬英九前主席を強く意識した今回の訪日では、京大留学で仕込んだ日本語で「親日」ぶりをアピール。中国との「終極統一」を掲げる馬氏に対抗し、自立路線に根ざす対日関係を重視する民進党の主張を訴え、尖閣(台湾名・釣魚台)問題でも日本に配慮する姿勢を貫き、日本側に一定の安心感を与えた。(長谷川周人)

 新婚生活を過ごした京都への再訪で謝氏は、滞在最終日の朝、「(謝氏は)一本筋の通った信頼できる良き友。次の台湾を率いていく力強き指導者になってほしい」と話す京大時代の旧友、河上倫逸同大教授と再会。謝氏は「当選後に台北でお迎えしたい」と約束するなど、勝利への自信と日本人脈の広さを周囲に見せつけた。
 「にわか仕立ての知日派はいらない。成熟した日台関係に必要なのは親日派だ」。17日からの東京訪問では、超党派の議員でつくる日華議員懇談会(平沼赳夫会長)メンバーとの懇談で、大江康弘参議院議員が「知日派」を目指すという馬氏を暗に牽制(けんせい)、謝氏に対する期待感を表明した。

 これに応じ、「日本統治時代にインフラ建設が進み、私も日本教育を受けて日本に親近感を持つ父親の影響を受けた」と話す謝氏。「心の深い所にある感情を呼び起こす日本の演歌が大好き。橋幸夫の昔の歌なら全部歌えますよ」と明かし、「反日イメージ」の払拭(ふっしょく)に始まった馬氏の訪日とは対照的な印象を残した。

 尖閣問題では、総統に就任しても領有権問題で日本との「政治衝突」は避けるとし、代わって周辺海域における台湾漁船による操業を実現する話し合いに交渉の主軸を置く考えを示した。実利を優先する穏健な話し合いを目指すもので、沖ノ鳥島問題でも日本の排他的経済水域(EEZ)を認めない中国の主張に同調する馬氏とは一線を画した。

 その一方、台湾の国際的孤立化という問題の重要性を訴えたことが訪日の収穫とした謝氏は、滞在中に行った3回の講演も観念的な主張が中心で、対中政策や経済再生に向けた取り組みについて、馬氏に比べて内容が具体性に欠けたという指摘も多く聞かれた。

 日本の主要政党幹部との懇談をも実現した馬氏に対し、謝氏が正式に会ったのは日華懇を除けば森喜朗元首相だけで、石原慎太郎都知事との会見は当日にキャンセルされた。関係者によると、麻生太郎前外相ほか3人の政治家と「プライベートな会談」を行ったとされるが、日本側から提示された会談の受け入れを謝氏が党から制限されるケースもあり、党内にくすぶる不協和音が訪日日程にも影を落とす形となったようだ。
c0058035_22192178.jpg元々、親中・反日派と見られていた馬氏は総統選にあたり、隣国である日本との関係を「重視」する姿勢を見せ、訪日に際し自身を「知日派」として売り込みましたが、対する謝氏は、自らの「親日派」ぶりを強調する事で、日本に舞台を移した「総統選」での有利を確保しようと考えたようです。馬氏の出馬母体である国民党は正式名称を「中国国民党」と称し、台湾にありながら、目は台湾では無く隣の「中国」(支那)に向いており、いくら「知日派」を標榜したところで、「日本を知る」事と「日本と親しく付き合う」事が必ずしもイコールでは無い以上、「敵(支那にとっての日本)の実情を知る為」に「日本を知る」と考える事も出来る訳です。

謝氏の最終的対日スタンスがどうであるかは、彼が選挙に勝利し、総統に就任してみなければ当然分からない訳ですが、少なく共、中台統合路線とは一線を画し、尖閣諸島領有権問題でも実利処理(領有権(名分)では日本に譲歩し、漁船操業(実利)で日本からの譲歩を引き出す)を標榜する、言い換えれば日本から見ても「親日派」であり対日穏健派の謝氏の方が、俄(にわか)仕立ての「知日派」を口にする馬氏よりも安全パイである事は確かでしょう。又、総統候補に謝氏が名乗りを上げている事で、対立候補の馬氏も否応無く日本との関係を意識、そして、重視せざるを得ず、日本にとって見れば、謝氏の存在そのものが、馬氏の対中傾倒に対するブレーキの役割を果たす訳で、選挙の勝ち負けに関係無く、謝氏(を含む親日派)とのパイプは維持しておく可きでしょう。

年が明ければ、いよいよ総統選も終盤。与野党共に選挙戦がヒートアップする事でしょう。その過程に於いて、台湾にとっての日本の存在価値が益々上がり、日本にとっても台湾の存在がクローズアップされる。日台両国の関係が益々親密となり、ひいては国交樹立へと向かう事を、一日本国民として強く望みたいと思います。
竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2007-12-20 22:23 | Comments(0)  

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