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メール紹介-4

「またいまや日本でもマスコミの寵児となったエマニュエル・トッドが、2002年に著した「帝国以後-アメリカ・システムの崩壊」(石崎訳、03年、藤原書店)も、同様です。彼は、ソ連崩壊を予測したとされて有名ですが、その論拠については眉唾です。それはさておきその彼が、今度はグローバリゼーションの元凶たるアメリカを標的にして、いまや崩壊の途上にあると宣告するのですから、穏やかではない。経済的依存関係の増大と、民主主義の推進力の衰弱とが、その論拠だとしています。イラク戦争の失敗で、アメリカが苦境に陥っているのは確かでしょう。だがアメリカが崩壊途上にあるなど、私には想像を絶しています。皆様の多くも眉唾だと思われるのではないでしょうか。少なからざるフランス市民が、また日本の知識人の多くがご託宣の成就を願う、という深層心理は私にも容易に想像できます。ドイツ語起源のシャーデンフロイデ Schadenfreide という表現がぴったりでしょう。「他人の不幸を見て喜ぶ」気持ちです。知識人が影響力を誇るフランスで、「啓蒙エリート」や「共和派知識人」と呼ばれる反体制派エリートは、政府とともに現実に目を背け、説明責任を果たそうとはしません。自らの責任を転嫁し、外部の悪魔を血祭りに上げる。フランス革命以来の悪しき伝統なのでしょう。」

ところで、北朝鮮問題について言えば、拉致に対する国内世論が盛り上がらない中(政府広報、テレビCMへの反応が今一つというのは、ほかにも多くの悲惨な事件があることの裏返し)、慰安婦問題(忘れた頃にやって来る)が蒸し返される等、謀略とも思われる情報工作が進行しておりますが、スネに傷をもつ日本としては、これも致し方なく、事務的に付き合わせられている米国議会のお節介と売らんかなの彼我メディアの商法には目をつぶって、有難く拝聴し、肯定も否定もしないという御家芸の曖昧・無策戦略に落ち着くことになるのではと考えます。
古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2007-05-18 07:18 | Comments(0)  

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