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文化大革命五十年について

 新聞の書評にあった、本年1月岩波書店刊「文化大革命五十年」(楊継縄著、辻康吾編、現代中国資料研究会訳)を読んだ。

 中共上層部の権力闘争が文革という壮大な実験場ならぬ悲惨な修羅場を各地にもたらし、長い目で見れば、その反作用ともいうべき、民衆のエネルギーの発散たる天安門事件や今の香港における混乱を生んだ。

 小生が1981年瀋陽で中国語修得に努めていた頃は文革の雰囲気が強く残り、1985年上海・蘇州・杭州に旅行した頃も文革の余韻はあった。香港・大陸に出張していた1994〜1996年頃であっても同世代以上の中国人に会えば文革が必ず話題となり、なつかしく語る成功者も中にはいた。

 日本に帰化した今の中国人の忍耐心と不屈の精神の根源は天安門事件であり、その大本は文革である。文革発動時に学童期であった小生も「権威を否定し、労働を重視する」という動きを父から伝えられ、子供心に中国で何か大きなことが起きていると感じたことを覚えている。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2019-06-27 10:52 | Comments(0)  

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