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事業統合しても「必ず失敗する」

 大手マイコンベンダーであるルネサステクノロジーとNECエレクトロニクスが事業統合する際の、親会社である日立製作所と三菱電機、NECを加えた5社による話し合いの内容が明らかになった。新聞によると「統合後の新会社は、マイコン、システムLSI、個別半導体という3つの製品群を持ち、半導体全体では世界第3位の会社となります。統合後は、いずれの分野でも、開発プロジェクトの選択と集中を進め、グローバルに高い競争力を持つ強い製品群の育成に力を注いでまいります」とある。

 口がうまい!!!!

 残念なことに、こういった文面を素直に読むことはとても難しい。これまでの経緯と実績が障害となるからだ。例えば、ルネサステクノロジーとNECエレクトロニクスの売上高は過去5年間、途中で増減はあったにせよ、傾向として横ばいであり、結果としてはまったく伸びなかった。もちろん問題なのは、ほとんどの年度で両社は、世界市場よりも低い成長率しか達成できなかったことだ。ルネサステクノロジーの「世界最強」とNECエレクトロニクスの「グローバルな競争力」は、ともに実現できなかったとみるべきだろう。

 その大きな原因は地域別の売上高にあると考えられる。両社は日本市場への依存度が高いのだ。つまり、日本市場以外の比率は世界全体の2割前後に過ぎない。極端な日本市場偏重であり、「グローバル」とはとてもいえない、バランスの悪さを抱えていることが分かる。例えば米国企業であるTexas Instrumentsの地域別売上高はアジア地域(日本を除く)が最も大きく、同社の売上高全体の6割近くを占める。本社所在地である米国地域での売上高比率は13%に過ぎない。従って、両社が「グローバルに高い競争力を持つ強い製品群の育成に力を注いで」とするのは、口がうまいというしかないのである。

 事業統合の「成功」を何を持って定義するかだが、仮に、新会社が半導体ベンダーランキングで世界第3位の地位を得ることをもって「成功」とするのであれば、それはほぼ不可能に近い。にもかかわらず、海外市場の売上高を早急に高める道筋は今のところ、ルネサステクノロジー、NECエレクトロニクスの両社からは見えていない。だから、このまま事業統合しても「必ず失敗する」。

 グローバル化に必ず失敗する三大原因は:

  1. 現地企業の一部従業員が闇の商売(裏取引)に手を染めている構図が本社に見えていない。

  2. 交渉は全て英語による(現地では能力の劣っている者が日本語を…???)。

  3. 親会社である日立製作所と三菱電機、NECの三社の現地企業間の闘争も起る。

どんなに矛盾を内包していても、一部従業員の闇の商売と裏切りからは抜けられない。

 今となっては、震災で半減した生産能力を何割まで回復することを実現できるだろうか!!!!!
電力不足が一段と深刻化することが懸念される中、高崎工場と甲府工場では、ガスタービン発電機など自家発電設備の導入も検討している。設備にも被害が及んだ那珂工場(茨城県ひたちなか市)は現在も停止中で、7月からの一部再開を目指して復旧中だ。停止中の那珂工場は同社の自動車用マイコンの25%を生産する。この25%の穴を埋めるべく、最大拠点である熊本工場での代替生産や、半導体受託製造企業、米グローバルファウンドリーズ(シンガポール工場)への製造委託を行う方針だ。

 市場での地盤を固めることに本当に自信があるのか!!!! Order shiftの事がもう現実だ。ただ悲しいかな、両社は先の失敗から何も学んでない。上層部は責任のなすりあい、情報の遮断、杜撰(ずさん)な危機管理、そしてツケはリストラとして最前線の労働者に回され、責任を負わせる、、、日本人の心は昔も今も純粋だから。敗戦時責任を取り自決した大西瀧治郎(おおにし-たきじろう)中将、特攻で散華(さんげ)した宇垣纏(うがき-まとめ)中将などの当時の海軍上層部がいたことは忘れてはならないと思う。

元ルネサステクノロジー台湾スタッフ

by ayanokouji3 | 2011-05-03 21:16 | Comments(1)  

Commented by 古川 宏 at 2011-05-04 21:30 x
本4日付日経1面に「半導体不足 携帯や家電もールネサス被災 月内にも在庫払底ー減産・発売延期 対応迫られる」という見出しの記事がある。13面にも「欠かせぬルネサス、なぜ赤字? 下請け体質、利幅薄く」という見出しの関連記事がある。また、「マイコン」が3面の「きょうのことば」に取り上げられているが、「マイクロコントローラー」の略とある。因みに、広辞苑や他の用語辞典では「マイクロ・コンピューター」となっている。

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