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中年諸君に与える歌について

 現今、青年の就職難よりも、社会的責任の大きい中年諸君の転職難の方が問題であると感じている。

 小生の知人で丸3年、転職の機会に恵まれず、自閉の症状を呈し、意思疎通も出来ない有様(ありさま)となっている者もいるのは実に悲しいことである。

 さて、戦前・戦後の激動期に生きた親戚の歌集に次の短歌を見出だした。

 ちり深き ちまたの奥にいほりして 名もなき民の つとめつくさむ
 かゝるとき かゝるつとめをつくせとて いのちたまひて 生きてありしか
 ながらへむ甲斐なきいのち ながらへて 生きしいのちの 甲斐はありけり


 転職運動中であれ、転職検討中であれ、人生の岐路にたつことの多い中年諸君に対し幾らかでも慰(なぐさ)めとならば幸いである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2010-12-10 20:35 | Comments(0)  

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