御真影を拝して

 一年後に平成の御世(みよ)が終わりとなる今、明治天皇・昭憲皇太后の御聖徳・御偉業を偲(しの)び奉り、日本国の国運の発展に聊(いささ)かなりとも寄与せんことを誓い、生甲斐(いきがい)のある一生を送らんとすることこそ日本人のつとめである。

 一部の日本人の父祖には、戦国時代から領主に従い内戦に、また、豊臣の世に朝鮮出兵、切支丹(キリシタン)討伐、徳川の世では島原の乱平定に参加した者がいる。

 主が旧藩主から天皇に代わった明治の御世からは陸海軍にて外戦に参加、国力の拡張に貢献したのである。台湾・韓国・満州に駐勤した父祖の事蹟を思う時、万感胸に迫るものがある。

 最後の大東亜戦争の齎(もたら)した結果には様々な意味があった。後裔(こうえい)としては、日本人としての誇りを保たねばならない。高齢となり、そのように考えるようになった。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-05-14 13:40 | Comments(3)  

台湾の役割について

 国際政治ショーとしての南北首脳会談が実現、当面は偶発戦争が遠のいたかに見える。中国の存在感が増しているのは言う迄もない。

 先般の中朝首脳会談が早期に実現したのは台湾問題が理由であるとする見方もあるが、中国にとっての比重は台湾問題の方が朝鮮半島問題よりも大きいのかも知れない。

 日本としては国際社会の目先の動きに振り回されず、先走りせず、じっくりと構えていれば良い。小生は手堅い日本外交に大いに期待するものである。

 国際社会の中でうまく立ち回り、不安定な構図を生み出さないよう、中国を牽制するという台湾の役割は極めて重要であり、何事もなければ引続き評価されることだろう。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-04-29 08:24 | Comments(0)  

女性の活躍について

 女性が総統の台湾では総統府秘書長に女性を起用することとなったという。良いことである。

 以前は活躍する女性と言えば、何かと情緒不安定でヒステリー気味の近視眼的な人という印象があった。今は活躍の場が広がって来ており、一概にそのように言えなくなった。

 小生もこの歳になって恥ずかし乍(なが)ら、女性週刊誌を読むようにしたところ、読者に配慮した観点・表現に鋭さがあり、中々面白く感じている。

 活躍する女性に望むのは、男達を凌ぐ勢いで仕事をこなすのではなく、無理をせず、大局を見据えた悠々たる態度で物事に処してほしいということである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-04-14 16:25 | Comments(0)  

森友問題の追及について

 大小を問わず問題を適宜捌(さば)き得ることに保守的な政治家や官僚の真価が発揮されるのであるから、野党が彼等が問題を矮小(わいしょう)化することを以て大問題だとし、大騒ぎし、追求の手を緩(ゆる)めないことにも一定の自制があって然(しか)るべきである。

 再び脚光を浴びつつある森友問題を、米国人風に論評するならば、良いニュースは健全な「民主主義」が試されつつあることであり、悪いニュースは山積する問題が先送りになりつつあることである。

 保守的な政治家や官僚の本領が事勿(ことなか)れ主義であるのは致し方ないことで、国民は蚊帳(かや)の外とし、森友問題の落着を奈辺にするかは当事者同士で決めれば良い。

 森友問題の追及が許される限り、日本は「内憂外患交々至る」状況ではないことだけは確かである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-03-28 09:50 | Comments(1)  

二・二六事件について

 2月下旬、82年前の二・二六事件に関する今日的意味を解説する講演を興味深く聴いた。あらゆる角度から既に研究され尽くした感のある事件にあらためて触れることには意義があると思われた。

 戦前の体制には時代の背景に応じ、当然のこと乍(なが)ら限界があった。上官の命令に従うことを第一義とした当時の兵士の思想教育の是非を今の尺度で論ずることは慎むべきである。

 事件後の粛軍・統制強化が全面的戦争への道につながった訳であるが、たとえ事件が首謀者に有利に運んだとしても、結末は同じであったものと思われる。

 事件・事故は数十年も経(た)てば自(おの)ずと風化して行く。二・二六事件もまた完全に風化してしまったものと言って良いだろう。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-03-15 10:35 | Comments(4)  

台湾タイヤル族について

 東京新聞2月27日夕刊に、台湾宜蘭県澳花村というタイヤル族の村でいまだに日本語が使われているという写真付記事(半頁)が出ていた。

 日本統治期間の影響の大きさは言う迄もないが、日本語が便利であったからこそ、戦後70年以上も日本語が共通語となって来たのである。

 タイヤル語の伝承がうまくなされなかったのは言葉に文字がなかったことと、然(しか)るべき教育システムがなかったからであろう。

 何かにつけ、台湾を通じて日本の過去を知ることが出来るのは有難(ありがた)いことである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-02-28 09:06 | Comments(1)  

トランプ現象の影響について

 トランプ現象の余波と見られる金正男(キム・ジョンナム)毒殺事件が起きてより既に一年、オリンピックの最中にも半島情勢には様々な動きがある。

 トランプ現象は、居心地が悪いと感ずるような一部の米国民よりも他国政府への影響が大きく、報道された内容以外にも何かと振り回されていることだろう。

 世界の中心の位置にある米国に多くの国が長い間頼って来たことの反対作用として種々の側面における今日の動揺がある。

 日本としては佐藤首相の言の通り「自ら守る気概」で防衛につとめることこそ自国を含めたアジア地域の安定を招来するものであり、差し当たり何をすれば良いかは自ずと明らかである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-02-14 10:03 | Comments(1)  

昨夜の台湾東部地震に際して

 昨6日の深夜、台湾東部でマグニチュード6.4の大地震が発生、花蓮市のマーシャル・ホテルが倒壊する等し、死者2名・負傷者200名の被害が出ていると言う。

 月並みではあるが、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げると共に、負傷された方々の一日も早い回復、又、未だ救出されていない方がおられるとすれば、一刻も早い救出を願わずにはいられない。

 隣国にして友邦の台湾に心を寄せる者の一人として、今回の災害からの一日も早い人的・物的復興が為される事を切に祈念申し上げる。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

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# by ayanokouji3 | 2018-02-07 07:27 | Comments(0)  

反腐敗闘争について

 6年前の王立軍事件に始まる中国の反腐敗闘争は対象を大物から小物へ転じ、地方の末端組織に及ぼす方向となったようである。

 これが可能となるのであれば、習政権にとっては長期安定を図る一つの要因となるが、果たして如何(いか)なる結果となるのだろうか。

 他方、新聞報道によれば、北京で「スカイライン・クリーニング」という街の看板撤去騒動があり、市は一時停止を決定したという。

 後のことは構わず忠誠心を示すための勇み足が続けば、当然のこと乍(なが)ら、揺り戻しが来る筈である。反腐敗闘争に限らず、そうしたことの繰返しを経て来たのが中国という国なのである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-01-29 05:02 | Comments(0)  

台湾の立場について

 13日の日経朝刊記事に、広辞苑が台湾を中国の一部として表記していることに対し、台湾外交部より修正を求めているとあった。12日発売の広辞苑第7版は小生も購入し、第6版との違いを適宜調べてみた。

 14日の同記事には、中国民用航空局が米デルタ航空の謝罪を受け、世界の航空会社の中国部門に対し、自社サイトで香港や台湾を国家として扱っていないか調査するよう命じる通知を出した、とある。

 中台共に他国の民間企業の措置について、非常に敏感となっていることが判るが、自国の存立意義がかかっているだけに譲歩出来ず、今後もこうした事態は頻繁に起きることだろう。

 台湾は中華民国という古めかしい国号を活かしつつ、中華人民共和国と距離をおき、現状維持を図ることしか最早道は残されていないように思う。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2018-01-14 17:09 | Comments(0)  

本年を振返って

 「モリカケスキャンダル」の追及は、総選挙を挟み、長期間に亙(わた)り、新たな資料が次から次へと出て来たものの、神学論争の如く一向に決着を見ず、今となっては野党による自己の存在価値の証明という目的での「戦い」に過ぎなかったと感じている。

 そもそも、以前の保守系の人々がつながっていたのは、普通よりも緊密な関係のもとで子女の進学・就職・結婚等、お互いに様々な世話をしていたからで、「モリカケスキャンダル」のような状況が起きたとしても何ら不思議ではなく、本来指弾すべきものではない。

 かつてのアバウトで若く活気ある社会から、健康志向の静謐(せいひつ)・無臭・無菌を重視し、弱者の人権のみならず、犬・猫のような動物の権利迄大事にするような社会となり、種々の制約を受けることで、一部には肩身の狭い時代となった。

 国会・メディアのみならず、社会全体に奥行きがなく、皮相で軽薄な風潮が浸透しつつある中、充実した「福祉」制度で飼い殺しになり、自己の意見を適切に主張出来ないような、劣化した日本人が大量に発生していることの方が憂慮され、問題とされるべきである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-12-28 05:33 | Comments(1)  

「六月の雪」について

 オール讀物12月号で連載が終わり、来年6月刊行予定の小説、乃南アサ「六月の雪」を読んだ。祖母の願いを託された孫が台南に赴(おもむ)くという内容で、家庭問題も織り込んだ佳作と言える。

 台湾の置かれた立場や台湾人の複雑な思いが詳しく説明されており、これ迄台湾に余り馴染(なじ)みのなかった人達にとっては恰好(かっこう)のガイドブックたり得る。

 日台共に、世代一変、過去を過去として脇に置いたまま、新たな視点で日台関係を考える時期に到達したように感ずる。

 国対国、国対個人、個人対個人といった枠を越えて、融通無碍(ゆうづうむげ)に関係を築くことこそ日台の本来あるべき姿である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-12-13 17:38 | Comments(0)  

温又柔著『台湾生まれ 日本語育ち』について

 以前から書評等で何度も紹介されていた、1980年生の温又柔著『台湾生まれ 日本語育ち』を興味深く読んだ。

 これ迄も少なからぬ台湾人が様々な形式で語って来たものと似通(にかよ)っているが、日本語を主とし、台湾語・中国語を従とし、その間で揺れ動く若い世代の女性の感情の機微が良く表現されているように思う。

 言葉の違いで生ずる不安定な状況に関する台湾人の置かれた立場は、日本人が感ずる標準語と方言の差といったものを遙かに超えるものであることは明白である。

 内容としては、親の世代や自分自身が中国や台湾で生活したり、台湾人に接触したりした経験がなければ、細かいところを理解することが難しいかも知れないが、台湾および台湾人の一層の理解のために大いに参考となる好著である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-11-28 11:04 | Comments(0)  

在日中国人について

 在日中国人は小生にとって最も興味ある観察対象の一つである。この十数年間、多くの人達を身近に観察する機会を得て、彼等の世代の交代と価値観の変化を感じて来た。

 文革を話題とすることの出来る、何となくぎこちない人達が少なくなっている一方、考え方が前向きで処世術に長けた若者が多くなって来ている。

 東京新聞朝刊「私の東京物語」に1980年代に来日した、作家楊逸が10話完結のエッセーを掲載中である。彼女と似たり寄ったりの経験をした中国人達を知っているが、エネルギーに満ち溢れている。

 他国での理不尽な思いを克服したからこその中国人の客観的成功は、日本人の安定した外国生活同様、簡単に得られるものでない。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-11-14 11:57 | Comments(1)  

民進党の分裂について

 10月22日の総選挙に関する後講釈は種々あれど、民進党から希望・立憲民主党が派生したことにより、公明・共産・維新が割を食っただけの結果となった。

 民進党は解党せず、本体が未だに残っているところに、現状に至る矛盾・問題が露呈しているのは、無理からぬことである。

 「昔の名前で出ています」といった大物にどうしても頼らざるを得ないのは、政治の世界の奥深さ故でもある。

 各党が早期に意見を集約して「大同団結」、日本国の発展のために大いに貢献してほしい。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-10-28 21:20 | Comments(0)  

台湾問題について

 世界に様々な変化が見られる中で目立たなくなっているのが台湾問題である。

 大紀元時報等により、中国による台湾での種々の工作が進行中であることは判っているが、以前程のインパクトがない。

 現在の状況下、台湾問題が大きくクローズアップされないことが良いことなのか否かは結果論である。

 ともあれ、中国にとって刺激的な、台湾の政治家による台湾独立の発言を期待するのは決して悪いことではない。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-10-14 14:33 | Comments(0)  

政界再編について

 衆院解散を機に政界再編の動きが突如として加速化するという事態の急変に、殆(ほとん)どの国民が狐(きつね)につままれたような思いがしていることだろう。

 世界各国の様々な動揺に比べれば、このところの日本の政治はかなり安定して来ていた。主義・主張が受け入られなかったり、役職面で重用(ちょうよう)されなかった政党・政治家が遺恨を晴らす絶好の機会ではある。

 国民が政治に関心を寄せること自体は決して悪いことではない。他方、空疎・無責任・実行不能な、漠然とした評論・理想論に惑わされて、常識的・現実的・建設的視点が欠けていれば、以前の新党ブームと同じことになる。

 現状に不満を覚える一定数の国民に対するガス抜きの効果はあるものの、時間が経てば最大公約数的な状況に収斂(しゅうれん)し、落ち着くべきところに落ち着くのは過去の事例が教えるところである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-09-29 09:13 | Comments(0)  

北朝鮮問題について

 9.11の惨事が起きてから既に16年、欧米の動揺や中国での内部闘争が続き、世界にくすぶる火種の中で、ここに来て北朝鮮問題が前面に出て来たのは、必然のことである。

 北朝鮮問題には、欧米的価値観を是としない個人商店的国家からの異議申立という側面があり、人民の生活水準を抑制している独裁体制存続および国際的地位の向上への欲求に根ざしたものであることは言う迄もない。

 1990年代同様、歩調の揃わない国際社会がさんざん振り回された挙句、最終的に、国家存続に手を貸す結果となるような気がしてならない。

 南朝鮮である韓国はもとより、宗主国たりし日本が主導的立場で携わることが出来ず、本来持つべき解決能力もないことこそ、問題の本質である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-09-14 14:11 | Comments(0)  

日本国の行く末について

 一時期、一般の報道は「モリ・カケ」騒動で持ち切りであった。今、冷静に思い起こすに、入閣待望組の恨みとスクープ記事の枯渇から来たものと素直に解釈すれば、納得出来る。

 その間、「ファースト」の会派の勢力伸張が見られたものの、肝心の民進党の凋落(ちょうらく)には特段の驚きはなく、旧社会党をはじめとする、信念なき政党の栄枯盛衰を見る思いがする。

 さて、日本国の行く末を憂慮して識者が種々論ずることは尤(もっと)もであり、傾聴に値する。例えば、小泉氏子息が企業経営者の「年金返上」を提唱し始めたのは当然の成り行きであり、小手先の策であってもやらぬよりましである。

 政治でも経済でも暗中模索、試行錯誤した上で、所詮なるようにしかならないのが世のならいである。日本国の行く末は明るいものと信じて余生を送るほかはない。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-08-28 13:10 | Comments(0)  

戦後72年の所感

 戦後30~40年頃迄は様々なレベルにおいて戦争の生々しい記憶を呼び起こす努力がなされていたように思うものの、50年ともなると、政治の駆引の材料に使われ、村山談話という、一方的な歴史認識を踏まえた、唾棄すべき談話が登場した。

 60~70年になっても村山談話が足枷となり、歴史認識の完全是正が遠のいたのは残念なことであるが、その後、籠池騒動の過程において、教育勅語に関心が集まったのは意外であった。

 戦後72年に当り、開戦と終戦の詔勅を襟を正して、眼光紙背に徹するが如く拝読するとき、今の時代にも十分通用する、日本民族の進むべき路線が明らかとなる。

 研究し尽くされて、再発掘・秘録といった区々たる歴史の事実というものに目新しさがなくなった今こそ、上記詔勅の意義を甚だ大きく感ずるのである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-08-14 20:07 | Comments(0)  

老台北の死を悼む

 作家・司馬遼太郎の『街道をゆく 台湾紀行』に「老台北」の名で紹介された台湾の親日家・蔡焜燦氏が7月17日、90歳で大往生した。

 「親日国」台湾に於いても、とりわけ「親日家」、いや「愛日家」として知られた蔡焜燦氏は、台湾の精神的支柱・李登輝元総統と共に、日台両国の友好親善に多大な功績を残し、我が国では平成26(2014)年春の叙勲で旭日双光章を受賞、今年度の外務大臣表彰も受けた。

 その蔡焜燦氏が逝った。

 「日本人」として生まれ、終戦迄、日本語環境の中で育った「日本語世代」も齢(よわい)を重ね、一人、又一人と鬼籍に入っていくが、日本統治時代を知らない若い世代にも、彼らの蒔いた種子は確実に受け継がれている。

 時は移ろう。だが、日台両国の絆は時と共に深まりこそすれ、薄れる事は無い。

 「老台北」の蒔いた種子は確実に育ち、芽吹き、そして、花開いているのである。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

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# by ayanokouji3 | 2017-07-29 06:07 | Comments(0)  

孫政才失脚について

 習近平の後継者の一人と目された孫政才の失脚が明らかとなったが、江一派に通ずる不届者の処分として見せしめの効果が大いにある。

 2013年の王立軍事件から始まる一連の反腐敗闘争が一段落したかに見え、王岐山の醜聞が出て来た後にこうした事態が出来するとは、中国の権力闘争のダイナミックさには目を瞠るものがある。

 米国ではロシアゲート、オバマケア代替法等の難問が立ちはだかり、日本でもはっきりしない政治の世界での争いが続いている。情報が余りに多過ぎることが難点であり、日米それぞれの国民のレベルを反映している。

 中国の政治状況はこれと異なり、情報が少な過ぎて、何が起きているのか判らないところに不気味さと難解さがある。人民もそのレベルということである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-07-28 16:35 | Comments(0)  

劉暁波氏の死去と台湾について

 民主活動家劉暁波氏の死去について、蔡総統は「人権闘士に最高の敬意を表する」とツイッターに記したという。

 言う迄もなく、人口が多く、領土も広い、存在感のある中国にとって民主化や人権といったものを簡単に認めることになれば、国は四分五裂になるという可能性が高い。

 報道規制を敷いて同調の動きを押さえ込むという方法も既に時代遅れの感があるが、これが現在の中国の実力ということである。

 劉暁波氏の理想を顕彰することで、台湾の立場を国際的に主張することが出来れば、これに過ぎるものはない。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-07-14 22:38 | Comments(0)  

香港返還20周年と台湾について

 香港返還が近づいていた1994年秋~97年初、小生は毎月香港や広東・福建に出張していたこともあり、香港市民の様子や大陸での受け止め方は大体判っていた。

 1996年は靖国・尖閣問題が再燃、中国海軍の台湾海峡での演習が話題となり、翌年の香港返還に向けての地ならしが着実に行われているように思われた。

 あれから実に20年余り、中国の発言力が更に大きくなり、香港の「一国両制」の旗印は色褪せた。香港返還で明らかになったことが台湾にとって参考となったということである。

 台湾が容易に第二の香港となる可能性は最早なくなったものの、陰に陽に続く中国の台湾への影響力に対し、日米が国際問題として対処すべきことは勿論である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-06-28 17:13 | Comments(0)  

「金銭外交」と「恨の外交」について

 パナマが中国の「金銭外交」に屈し、台湾と断交したとの記事を読んだが、流れは決まっており、今更(いまさら)驚くには当たらない。

 中国の「金銭外交」は香港の民主化の波もとどめ、くすぶる不満を押さえつけているのは事実であり、抗(あがな)うのは困難である。

 他方、韓国は相変わらず「恨(ハン)」にもとづいた外交を続けているが、慰安婦合意の再交渉に関する方針が揺らいでいる面もある。

 魑魅魍魎(ちみもうりょう)のひそむ国際政治の舞台の中で、台湾も日本も「金銭外交」や「恨(ハン)の外交」に振り回されることなく、これ迄の経緯を踏まえ、譲歩せず、自国の主張を繰返していれば良いだけの話である。それにしても、日本の外務省や各国外交部の実務担当者による、成果を明らかに出来ない様々な努力には頭が下がる。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-06-14 11:04 | Comments(0)  

台湾問題について

 欧米の動揺や朝鮮半島情勢の緊迫化を受けて、南支那海や台湾問題が一時期より矮小化して来たように見える。

 台湾問題については、中国側から嫌がらせがあっても現状が大きく変更することはないだろうという安定感がある。

 従って、台湾側の要求が他国には重く受け止められず、反応が中途半端に終わっているのだと考える。

 台湾の然るべき国際的地位および個人のアイデンティティの確立は依然として課題であり続けるものの、その重要度を他国が親身になって考えるには不安定現象が不可欠である。当分の間そうはならないのは台湾にとって非常に良いことである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-05-28 13:08 | Comments(0)  

憲法改正について

 安倍「総裁」よりの2020年に憲法改正実現という方針に対し、予想以上に反響があったように見えたのは意外であった。

 随分と先送りされて来たことであるから、何時(いつ)でも予告がなされて然るべきであった。

 内容よりも改正することに意義があるのであり、護憲派にとっては許し難(がた)い暴挙と映ることに変わりはない。

 何でも反対の時代が終わったことは明らかである。今後、改正手続の経過を報道にて知るのが楽しみである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-05-14 14:26 | Comments(0)  

「台湾歌壇」結成50周年について

27日付朝日新聞朝刊12面の「特派員メモ」に、「台湾歌壇」結成50周年に関し紹介されていた。

1994年、呉建堂氏編「台湾万葉集」が日本でも出版され、呉氏と親交のあった大岡信氏が学士会館で行った講演を拝聴したことがある。台湾人の歌は表現の巧拙を越え、率直で非常に感銘を受けたことを覚えている。

朝日の特派員は「呉氏はあの時代に厳しい目も向けた」ことを付け加えている。小生も多くの台湾人との交流の中で、極めて稀ではあるが、戦前・戦後の日本に対する不満の片鱗を感じ取ったことはある。

併し、日台の友好は不変で、これからも一層確固たる、実質的な同盟関係は継続することとなるだろう。台湾側の期待を裏切らないよう、「台湾歌壇」結成60周年迄には天皇陛下の御訪台が実現するよう切に望むものである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi
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# by ayanokouji3 | 2017-04-28 07:50 | Comments(0)  

熊本地震一周年に思う

 熊本地震より早や一年、天災は何時起きるのか判らぬところに怖さがある。

 住宅再建がままならぬ人もいるとのことだが、集英社新書の「二畳で豊かに住む」(西和夫著)を読んでみた。

 戦後、内田百間は三年間、夫婦で二畳の小屋に住み、高村光太郎は七年間、花巻の五坪の山小屋に単身住んだという。

 何時の時代でも、如何なる不運に見舞われても生き抜く精神力と生活力が問われるということである。絶えず心しておきたい。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-04-14 12:16 | Comments(0)  

籠池騒動について

 籠池理事長の国会での証人喚問はテレビでずっと見ていたが、それよりも興味深かったのは、ケーブルテレビで放送された夕刻からの外国人特派員協会での質疑応答である。

 香港フェニックステレビの女性の質問に対し、中国が日本に対して行うと同様に、日本も中国のことを考え、立ち向かって行く、というような答えで、成程と思った。

 歴史観や信条は、先ず国会の場で取り上げられるべきであった。本人は日本会議から脱会しているというが、2ケ月前の本欄で触れた「日本会議の研究」(扶桑社新書)の著者が、この騒動の取り掛かりに関わったとされることは納得出来る。

 今回の籠池騒動は、寄付だけでは足らず、公的援助を要し、規定上からか、十数億円もするような豪華な建物を建てることとなったのがそもそもの問題である。バラックやプレハブの建物では、正式の学校にはなり得ず、また、生徒も集まらないというのが成熟した社会の良さでもあり、悪いところでもある。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

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# by ayanokouji3 | 2017-03-28 23:52 | Comments(0)