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台湾承認国との関係強化について

 台湾との交流を官民共に様々な形で深化させている日本が中国に対抗する目新しい台湾支援策を模索しているように見える中、11日の日経には日本が台湾承認国との関係強化を図りつつあるという記事があった。

 日台と共に「小国の分際で」中国に楯突く国々は報復措置を受ける可能性がある。日本も事ある毎(ごと)に過去と同じく標的にされるのだろうが、特に米国との関税交渉が続いている間は椿事(ちんじ)が起きるのは止(や)むを得ない。

 欧米に内政面の動揺が見られる中で、日本では参院選前の自民党が野党の提案を殆(ほとん)ど丸呑みして実質的な安定を図っているという現状ではあっても、台湾承認国との戦略関係強化には十分に意味があると思われる。

 独立自主・自力更生や自主・自立・自衛といった他国の立派なスローガンを持ち出す迄(まで)もなく、日本が今後も大国でも小国でもない、無理のない形で世界の中で独特の存在感を示すことが出来ればと期待している。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

(補記)
 新政権が漸(ようや)く発足した韓国との諸問題についての日本の対応は既に十分であり、今更(いまさら)過去の歴史を蒸し返されて慌(あわ)てふためくような状況ではない。幾(いく)ら頭のおかしい人達でもそのことは判っている。

 一部の日本人同様、在日韓国人には確かに運が良くない人達がいる。比較的まともな家庭出身の日本人であれば、韓国人に生まれた悲劇・悲哀は本人達にしか判らないことを感じていることと思う。

 北朝鮮人の内心の葛藤・苦悩は知らない。本国があのような状況であるからか、子供の頃から覚悟が出来ているようで、理性的で秩序立った言動から全く逸脱しない人達が多いのは不思議ではない。

 ロシアとの問題は今後も発展・進展は期待出来ず、欲を出して関わらない方が良いが、それでも日露友好と称する形ばかりの交流を続け、ウクライナ戦争に関する情報を得るのが良いのではないか。

 トランプ2.0時代の米国を憂慮する人達は数多あれども「されどアメリカ」に対し日本は卑屈となることなく適宜対応しておけば良い。何時(いつ)も楽観的なのが終戦以来の日本の指導者・国民なのである。

 未だ頂点に達せず、不透明な中国の「戦狼外交」は今後如何になり行くのか。中国の無気味さは誰しも予測し得ないところであり、各国の評論家の種々の言は所詮単なる仮説と看做(みな)して良いと思う。

 台湾問題は日本が米軍の兵站(へいたん)基地としての機能を徹底的に果たすことが出来るかについて国家的覚悟が求められるが、韓国の新政権に台湾問題への関与を期待出来ないのが確かなのは判明している。

 尚、どの国・地域の人でも本当に悲哀を感ずるのならば、他国・他地域に移り住むしかないが、多少不満はあっても住み慣れたところが最も良い。高齢になればなる程、益々そう感ずることだろう。
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# by ayanokouji3 | 2025-06-13 12:32 | Comments(0)

 

保守回帰について

 懸案となっている選択的夫婦別姓制度の導入についての政党の動きが参院選を前に慎重となっているように見られることに、保守層の支持固めを優先するという背景があるのは当然のことである。

 穿(うが)った見方をすればこれもトランプ現象の一つなのかも知れない。民主党の米国大統領が選出されていたならば、日本の人権派が勢い付き制度が比較的容易に成立する可能性は高かったと思われる。

 日本人は元々保守的傾向が強いのは勿論のことで、活動家達が殊更(ことさら)演出するリベラルな風潮に対して反対するというより、快く思っていないという意見を個々人が敢えて出す機会は選挙しかない。

 令和の現在、我国は保守回帰を目指し、行政・司法・立法各部門の法令の運用を見直し、夫婦別姓制度に限らず、余りに行き過ぎた人権の伸長、余りに行き過ぎた公権の制限とは距離を置くべし。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

(補記)
 自民党議員のひめゆり発言や農相の失言は言葉の綾(あや)の範囲内と小生には思われるが、切実に感ずる人はとかく重く受け止めることから、首相陳謝や更迭(こうてつ)に至るのは致し方ない。

 後者の米についての失言は池田首相の「貧乏人は麦を食え」といった話にすりかえられなかっただけましというべきであるが、せめてパンや麺への代替に言及すれば良かった。

 こうしたことも思ったことをそのまま口に出す人が増えるというトランプ現象とつながりがなくもない。余り目くじらを立てずに静観する寛容の精神も必要なのではないか。

 食品価格が高くなっているのは事実だが、背景には贅沢(ぜいたく)で満ち足(た)りた食生活が普通となっていることがある。そこには就職氷河期世代の恨(うら)みつらみを含め鬱積(うっせき)した不満がある。

 そこで質素を重んずる乃木精神なるものが令和の時代には似つかわしく思えるのである。出張・旅行には行李(こうり)、今で言えば、手提げカバン一つで移動するシンプルさである。

 個人の心得として行住坐臥(ぎょうじゅうざが)全てにおいてシンプルにすれば精神の安定に、また事件・事故の防止につながるというのが、物の少ない時代には当然のこととして受け止められた。

 国家の規模ではインフラ設備の劣化、市民生活レベルでは建物設備の高経年化、人の身体的老化が進んでいるとはいえ、外国人に生活を左右されるような日本では駄目である。

 先(ま)ず石破首相をはじめ、三権の長が共に我国が保守へ回帰することを闡明(せんめい)し、立法措置を経て漸次(ぜんじ)企業・教育現場において然(しか)るべき変更が適切に行われるよう望んでやまない。

# by ayanokouji3 | 2025-05-26 19:13 | Comments(0)

 

「尖閣 積み上がる既成事実」について

 10日の日経新聞朝刊に「尖閣 積み上がる既成事実」なる見出しの記事があった。2008年12月の中国公船の領海侵入以来、5月3日のヘリによる領空侵犯に至る多年の経緯を記したものである。

 中国のサラミ戦術は保守論客がかなり以前から指摘していた。定着した今となって自衛隊現場のみならず政府与党が緊急事態に適宜対応出来るかと言えば覚束(おぼつか)なく求めるのは酷というべきである。

 国民が確固たる領土・領空意識を有たなければ、政治の場で悠長に年金や手当の額の多寡(たか)や妥当性を論じているうちに手遅れになってしまうのではないか。情けないことであるが現実なのである。

 日本には、国防を憂慮する余り行き過ぎた言動があるものの実は有用な「狼少年」が余りに少な過ぎるのではないだろうか。世代毎(ごと)の経済的苦境は暫く置き、国防の仕組を考え直すべき時である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

(補記)
 10日の日経には昨年度末で国の借金が1,323兆円の最大となったとある。かく迄増えても国債暴落が起きていないのは緊縮財政派・リフレ派双方にとっても良いことである。

 国家を運営するには莫大な予算を要し、その取り分が公平か不公平かが焦点となるのだが、福祉国家体制の重厚化につれ誰に損得があっても如何(どう)でも良くなったような感じがある。

 日本は欧米主導の各種ランキングや経済指標では実態が説明され得なくなって来た。欧米第一主義の洗脳から漸(ようや)く脱却して、既に真の意味での成熟国家となったということである。

 トランプ旋風の一巡後、冷静に考えると負の影響を受ける勢力はこれ迄良い思いをして来た訳であり、多少の犠牲は止(や)むを得ないのかも知れないという解釈が成り立つようになった。

 欧米の政治的混乱を試練とする発展は長期的に見れば必然である一方、日本の長期停滞に見える安定もまた然(しか)るべき道筋ということであるが、日本の場合物足りない面は確かにある。

 それが国防面への無関心の深化ということである。福祉国家体制の維持には揺るぎない国防の充実が前提であり、政府・国民共に腰を据えて考え、鋭意取組むべき優先課題だと思う。

 かかることは心ある政治家諸氏ならば夙(つと)に判っているものの、目先の選挙対策に右往左往しているのが実際のところではないだろうか。同情すべきは政治家であり呑気(のんき)な国民ではない。

 自然災害の頻発で個々の国民に「常在戦場」の覚悟は既に出来ている筈であるが、実際に被害を受けなければ切実に感ずることはない。予算の取り分が云々(うんぬん)されている間は平和である。
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# by ayanokouji3 | 2025-05-13 21:16 | Comments(0)

 

対中強硬派の発言権低下について

 日々報道されている米国の状況を踏まえると、世界に具体的な影響が出て来る迄には一定の期間を要するとしても、数字の変化で表わされるものより人々の内面の不安や動揺の方が深刻である。

 そうした中、アジアでの問題としては第一に台湾、第二に朝鮮半島、第三に日本の現政権が挙げられるが、今になって米国政権における対中強硬派の発言権が低下しているという話が出て来た。

 中国の存在感が肥大化しすぎた今、米国の対中強硬派には頑張ってほしいものの、米国覇権の縮小の方向は最早(もはや)止めることが出来ないのであるから、せめて日本だけは頑張らなければならない。

 財政規律、少子化対策や氷河期世代の年金問題といった諸課題は枚挙にいとまがない。併(しか)し、現段階では国家防衛を最重要課題として、国民が一丸となり支持することが必要な時期に来ている。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

(補記)
 台湾有事を念頭に米比による演習といったものはあるにせよ、肝心な時に米国の方針が如何なるか判らず、台湾侵攻を虎視眈々(こしたんたん)と狙う中国に対しては常時緊張感を持つに如(し)くはない。

 米国内のことに一喜一憂せず、日台関係者が独自の情報収集、独自の戦術・戦略の構想に意を用い、独立自主・自力更生路線を常に目指し、実践を心掛けておくことに尽きると思う。

 さて、日本国民の誇りとは江戸時代に独立を保ち、明治以降欧米列強に伍して只管(ひたすら)近代化の道を歩んだということである。大東亜戦争には敗れたが、復興後の経済発展は著しかった。

 国民がそれぞれルーツを調べ、明治維新後の士族という族称の誇りと同じように。特に占領期に公職追放となった曽祖父や祖父を持ち敗者復活を果たした家は誇りとした方が良い。

 家の歴史を知り、国の歴史を理解していれば、如何(いか)なる事態に立ち至ったとしても窮状を打開出来ない筈(はず)はない。本来窮状に陥(おちい)ること自体が国民や国家指導者の能力不足なのである。

 バブル崩壊時に就職した氷河期世代で年金では生活出来ないといった人達は確かに運が悪かったが、それでも生活を好転させる努力をすべきだった。政策のせいにすべきではない。

 職には恵まれずとも「高等遊民」というべき人達は少なからずいる。彼等(かれら)はゆとりのあるファミリーが抱える、いわばゆとりの象徴であり、また、現代の平和日本の象徴とも言える。

 巷(ちまた)に「高等遊民」的な人達は更に多い訳であるから、他の老若の勤労男女と共に国体の本義について熟考するような機会が与えられれば、日本の将来が輝き始めることは間違いない。

# by ayanokouji3 | 2025-04-25 04:41 | Comments(0)

 

文化大革命とトランプ革命について

 60年近く前に発動の文化大革命と今回物議を醸しているトランプ第二次革命との共通点・相違点は確かにあるが、かかる動きが大国で起きることに国際関係や国民への影響はやはり甚(はなは)だ大きい。

 10年続いた文革は単なる権力闘争や偉大なる領袖(りょうしゅう)の暴走・迷走でなく人民団結のための必然的な手段の一面もあったのかも知れないと、文革終結5年後からの現地を知る小生も今では感じている。

 己の信条にもとづき国家の根本に変革をもたらす偉大なる領袖は一時的には経済等の細々としたことは最早(もはや)どうでも良いことだと解されるように誘導して行くものだと諦観(ていかん)することも肝心である。

 トランプ氏とその取巻きによる容赦ない革命がどの程度の期間続くのか、非常に興味深い時代となった。明らかに痛い目に遭うであろう企業・団体・個人にはお気の毒と慰(なぐさ)めるしかないと考える。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

(補記)
 人民が質実な生活を送っていた頃の中国には神秘的印象があり、文革発動または終結後○年、という年代表現が必ずあった。後年、トランプ革命もあれから○年とされるのであろう。

 多極化する世界ではなく、米ソ対立の冷戦下当時、善と悪という形で二極化していた世界の方が理解し易(やす)く傘下(さんか)の国々にとっては好都合であったと思うが、今となってはなつかしい。

 経済ばかりを前面に出して不安を煽(あお)るようなマスコミも今は比較的大人しいが、動揺して間違った方向に突進して行く各国の不安定で経済的体力のない一般庶民には同情するのみ。

 ここは、香港・台湾の人々と共に中国思想の智恵に学び、超然として論語や老子の好きな一節を取り出して沈思黙考する良い機会である。即(すなわ)ち、洞ヶ峠(ほらがとうげ)・風見鶏(かざみどり)の日和見(ひよりみ)主義である。

 国家レベルでも「旋風」に動揺することなく着実に国家運営を図るには基本原則に立ち戻り、積極的に立ち回る動きを見せつつ、実は何もしないといった遊泳の術(すべ)も必要だと思う。

 時代と体制が異なっても、国民には確固たる誇りがなければならない。各人が晩節を全うするための健康と経済的基盤を得るのは教育によるべきで、安易な福祉政策は不要である。

 文革とトランプ革命は中国と米国の路線変更という点では共通している。両国が泥沼の争いに陥っているかに見えて裏ではしっかりと手を握っているという構図も見え隠れしている。

 日台両国は現状と今後の展開を把握・予想しつつ、無駄な支出や損な役回りを厭(いと)うことなしに、国際場裡できちんと責任を果たし、一層の信用を得るのが引続き安泰を図る道である。

# by ayanokouji3 | 2025-04-14 13:17 | Comments(0)