文革の被害は子孫に至る迄語り継がれていることをあらためて知ると共に、洗脳が人民に与える影響の凄まじさは筆舌に尽くしがたいものであると感じた。同情すべきことである。
日中友好とは、不信・決裂・戦争という過程の対角線上にあるのではなく、別次元の理想的な姿であり、この実現には両国政府の方針に沿う理性的で文化的な活動に待つしかない。
その点では関係の一層の悪化を食い止める位以外に、日本が中国に期待出来るものは殆(ほとん)どない。長期交流の歴史が現代の潮流に呑み込まれて仇(あだ)と化したのは残念なことである。
(補記)
日中平和友好条約発効45年といっても現時点での両国関係からすれば全く白々しい。現実的ではないものの、この際思い切って条約を見直し、一からやり直すのは一考の余地がある。相互不信のまま綺麗事ばかり並び立ててみても諸々の課題は一向に解決しない。誤解が誤解を生み、新たな対立が連鎖的に発生する。日本人は中華思想を十分に吸収・咀嚼(そしゃく)した。中国人も日本の良いところ、悪いところは十分理解していると思われ、最早(もはや)これ以上の交流と友好関係の発展は見込めない。必要な貿易だけは細々と続け、台湾問題は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」(日本国憲法前文)、解決するよりほかに道はない、といった悲観的な見方も可能ではあるが、国民・人民の間では混血を含む人的な関係が深まりつつあるのも事実であり、小生から見れば欧米人や東南アジア人と比べれば、中国人は韓国・朝鮮人と同じく赤の他人のようには思えない。建前と本音を使い分けるのが賢明であろう。
# by ayanokouji3 | 2023-10-25 11:58 | Comments(0)