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李登輝氏へのビザ発給を求める緊急講演会(於 早稲田大学)

 衛藤征士郎外務副大臣らの出身校である早稲田大学で、(2001年)4月19日、李登輝氏へのビザ発給を求める緊急講演会が開かれた。「日台交流学生フォーラム」のメンバーが中心となって結成した「政府に『李登輝氏訪日ビザ発給』を求める学生の会」が開催したもので、早大生ら 30名が参加、拓殖大学客員教授の黄文雄氏が講演をおこなった。

 早稲田大学では、昨年来、『台湾人と日本精神』の著者である蔡焜燦氏や黄文雄氏を招いて講演会が開催されるなど、日台関係の正常化を求める動きが続いていたが、今回のビザ発給問題での政府、外務省の弱腰姿勢を批判して、急遽講演会を開催することになった。

 黄氏は、講演の中で今回のビザ発給問題について、まず、

「外務省は信じられないウソをついた。李登輝氏は4月10日にビザを申請したと言っているのに、ビザ申請はなかったとウソをついた。日本人はウソをつかないが中国人はウソをつく、これが日本人と中国人の大きな違いと見られていたが、今回、外務省はこの評価を自らおとしめてしまった」

と、日本人の根本的評価が揺らいでいることを厳しく指摘した。

 さらに、今回の日本政府の対応を国際社会がどのように見ているかについて、

「諸外国は、日本人がなぜこれほど中国を恐れるのか疑問に思っている。戦前は日本人は勇敢な民族とされていたが、この評価が崩れ日本人は臆病な民族と見られはじめている。日本は果たして主権国家なのかという疑念も生じており、さらに、政策決定の過程が不透明で日本には政治に責任をとるものがいないと見られている」

と指摘した。

 また、今回李登輝氏が記者会見などで日本にビザ発給を強く求めたことに対し、

「これまで李登輝氏はビザ申請をしようとする度に、日本から次の機会まで待ってほしいと言われだまされてきた。今回は、もうだまされたくないという気持ちが強かったのではないか」

と指摘した。日本政府が病気治療の人道問題に限定してビザ発給を認めようとしていることについては、

「関西空港に着いて、厳重な警備がついてそのまま岡山の病院まで搬送されるのではないか。そのようなことになれば、犯人護送と同じような扱いをされたと見られてしまう」

と、ビザが発給された場合の日本政府の対応に懸念を示した。

 講演後、学生との間で質疑応答が行われ、「ビザが発給された場合、中国はどのような行動に出るか」との質問に対し、

「大使召還、5月予定の李鵬訪日延期など様々な行動をとるだろう。しかし、日本からのODAなど経済援助は必要で、過激な行動はとれないだろう」

と述べた。

 講演後、集会の声明文を参加者全員で採択し、集会後には、参加者も加わって国会に出向き、森首相に李登輝氏へのビザ発給を求める学生の署名350名分とともに声明文を手交した。

 この緊急講演会に参加した早大生に感想を聞いたところ、

「テレビでこの問題を見ていたが、なぜ外務省はビザを発給しないのか疑問に思っていた。やはり、外務省はおかしい対応をしていると思う。中国が圧力をかけてくるのはきついと思うが、それは最初から分かっていることだから、ビザは発給すべき」(早大2年・男)。

「中国の圧力に屈するのはあまりにも情けない。ビザは発給すべきだ」(早大4年・男)。

「李登輝氏は元日本人なのだからビザを発給すべき。中国残留孤児の問題と同じで、日本人は、元日本人に対して責任をとっていないのではないか。ビザを発給すれば日中関係が悪くなるというが、もともと日中関係は悪く、これ以上悪くなりようがない」(早大聴講生・女)

などと、政府、外務省の卑屈な姿勢に反発を示すとともに、中国の圧力に屈するべきではないという意見を述べていた。

採択された「声明文」

  1. 我々学生有志一同は、日本国政府が、主体的な判断に基づき、李登輝氏にビザを発給することを強く要望します。

  2. ビザの発給は本来我が国の主権に関わることであり、ましてや公職から退かれた李登輝氏へのビザ発給に関して、他国から干渉されるいわれはありません。しかしながら、今回他国の干渉によって政府の意志が決定されるということとなるならば、そのことが慣例化し、我が国の主権が危ぶまれるおそれがあります。さらには、今回李登輝氏は、心臓治療を目的として、入国査証の申請を行いました。よって、今回他国の干渉によりビザを発給しないということは、国際社会に向かって日本は非人道的な国であり、人道よりも他国の恫喝を重視する国であり、李登輝氏の日本入国に反対している中華人民共和国の意向には逆らえない国であるとのメッセージを発していることになるおそれすらあります。

  3. また李登輝氏は、日本と台湾との真の友好を願われる親日家であります。その李登輝氏の入国を、日本が阻止するならば、陳水扁総統までもが言われたように、今まで親日的であった台湾との関係を、傷つけ、場合によっては修復不可能なまでに破壊してしまう可能性さえ有しています。

  4. 我々学生は、日本の次代を担う青年として、自立した外交を、誇りある我が国の名誉を、真の友人たる隣人を、我々の世代へと残していただけることを、切に希望致します。

平成13年4月19日

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by ayanokouji3 | 2001-04-19 13:52 | Comments(0)