藤原正彦『国家の品格』について
5月10日に、阿川弘之『大人の見識』について記した。その頃、遅れ馳(ば)せ乍(なが)ら『国家の品格』も一読していたので、米国発金融危機を機に再読してみた。
論理は明快であり、多くの断定的な箇所に筆者の人の好さを感ずるものの、世代によっては受け取り方が異なることであろう。
『国家の品格』については、日本は今でも申し分ない国だと思うが、問題は個人の品格であり、これは昔が良く、今が悪いという訳でもないと思う。
精神作興につながる民族精神の鼓舞は何時(いつ)の時代にも必要である。他方、個人の品格は高遠であるから述べぬとして、個人の印象の善(よ)し悪(あ)しは、言葉遣(づか)いと文章の巧拙(こうせつ)にあると常々考えている。
論理は明快であり、多くの断定的な箇所に筆者の人の好さを感ずるものの、世代によっては受け取り方が異なることであろう。
『国家の品格』については、日本は今でも申し分ない国だと思うが、問題は個人の品格であり、これは昔が良く、今が悪いという訳でもないと思う。
精神作興につながる民族精神の鼓舞は何時(いつ)の時代にも必要である。他方、個人の品格は高遠であるから述べぬとして、個人の印象の善(よ)し悪(あ)しは、言葉遣(づか)いと文章の巧拙(こうせつ)にあると常々考えている。
古川 宏 FURUKAWA Hiroshi
by ayanokouji3 | 2008-10-13 20:26 | Comments(0)