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馬総統就任について-2

去る20日、台北で行われた馬英九・新総統の就任式に出席した石原慎太郎・東京都知事が早速手厳しい感想を記者団に述べたと言う。曰く、
あの言い分は結局、北京政府と同じ認識
何が「あの言い分」なのかと言えば、馬新総統が「中国」(支那)国民を指して「中国同胞」と称した事による。

馬総統就任について-2_c0058035_22182370.jpg国民党 ── 正確に言えば「中国国民党」── が国共内戦に敗れ、大陸から台北に移転して既に60年の歳月が流れた。人間で言えば「還暦」である。にも関わらず、未だ党名に「中国」を冠し、大陸の人民をして「中国同胞」と称する所に、台湾の地に根ざしていない「外来政権」=「余所者(よそもの)」との警戒感、疎外感を内省人に抱かせる所以(ゆえん)があるのである。

馬新総統は就任にあたり「3つのノー(統一せず、独立せず、武力行使を許さず)」を掲げてはみたが、「中華民国」の看板を掲げ続ける限り、何時迄(いつまで)も同じく「中華人民共和国」の看板を掲げる大陸(支那)に、統一・独立問題で付け入る隙を与え続ける事となり、国内不況を理由に経済関係を拡大する事も台湾の「中国」による「経済植民地化」を促進する事にも繋がる。

今回、馬氏は「第12代中華民国総統」に就任した訳だが、馬氏が上記の如き政策を推進し大陸との関係を強化する事で、台湾の国家元首に当たる「中華民国総統」の職を喪失する事が無い様、台湾が国家主権と自主独立を「中国」に剥奪され、香港やマカオはおろかチベットや東トルキスタン、南モンゴルの如き状況に陥れられる事の無き様、日台両国の共栄を願う一人の日本国民として、老婆心乍(なが)ら御忠言申し上げたいと思う。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2008-05-22 22:24 | Comments(0)  

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