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馬氏と陳総統の会談について-2

民進党の陳水扁氏から国民党の馬英九氏へと政権交代する訳ですが、選挙期間中はさておき、いざ政権引き継ぎ共なれば、馬次期総統とて陳総統から仰ぐ可(べ)き所は仰がねばなりません。又、今迄は野党指導者として好き勝手に与党・民進党を批判していれば良かったものが、今度は民進党政権に取って代わって国の舵取りをしなければならず、否(いや)が応にも「現実」と向き合わざるを得ません。

昨今のチベットを見ても改めて分かる通り、中共(北京共産党政権)に一端取り込まれ(併合され)れば、たとえ「自治区」であっても自治は許されず、協定(例として『チベット十七ヶ条協定』)もいとも簡単に反古(ほご)にされるのは目に見えており、「中台統一」等すれば国民党が台湾の政権を中共に接収される事は火を見るよりも明らかです。それを回避するには、馬次期政権が闇雲に支那に迎合する事無く常に一定の距離を保ち、それに加え、隣国・日本との関係強化や、武器の輸入元である米国との関係維持に腐心するしか道はありません。

支那軍部は先の米軍指導部との会談で、太平洋を米国と共に分割管理したい旨打診したそうですが、この提案一つ採ってみても、支那が自国防衛から明らかに逸脱する覇権主義に走り、日台両国を含む西太平洋海域を包含する新中華帝国の建設を標榜している事は明白です。

馬次期総統が台湾の国家元首である総統職に留まり自らの政権を維持する為にも、又、李登輝政権以来、営々と築かれてきた台湾のデモクラシーを堅持する為にも、民進党に代わって政権に復帰する国民党の内部改革と、土着(台湾)政党への脱皮をしっかりと図ってもらいたいと思います。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2008-04-09 22:52 | Comments(0)  

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