竹下台北訪問記-8
扨(さて)、二日目最後に立ち寄ったのは台北市北部・士林區の國立故宮博物院。
「故宮博物院」と言うと、北京にも同様の施設がありますが、質・量共に台北の方が遙かに充実しています。但(ただ)し、それはあくまでも「収蔵品」を言っているに過ぎません。
台北へ行ったら必ず立ち寄ると言っても良い程、旅行者が訪れる場所ですが、私だけで無く今回同行した古川さんも感じた事は、上野の東京国立博物館と比較して、展示品の少なさや陳列・案内方法のレベルの低さでした。
具体的には、改装したと言う割には、展示品と展示品の間の陳列間隔が少々広すぎる事。もう少し狭めれば、より多くの収蔵品を展示出来ます。又、展示品の案内・説明文が余り見受けられなかった事。説明に入念に目を通す私からすると、何と無く物足りなさを感じました。然(しか)し、それ以上に感じた事。それは、展示品そのものに関してです。
聞く所に寄ると、実は、展示品の多くが実物を精巧に模したレプリカとの事。本物は台湾有事の際に、侵攻してきた「敵軍」に略奪され無い様、又、軍部隊をして直(す)ぐ運搬移動出来る様に、秘匿されていると言った話を聞きました。確かに、台北の故宮博物院に収蔵されている「お宝」の多くが、国共内戦に敗れ台湾に逃れてきた蒋介石ら国民党政権が、北京から携えてきた物であると言う経緯や、支那が何(いず)れは「奪還」を狙っている事を考えると、さもありなん共言えます。然し、入場料を徴収されて目にする物の多くがレプリカと言うのは、何か釈然としなくもありません。まあ、それもこれも、台湾海峡を挟んで台湾と支那が未(いま)だに対峙し、軍事的に緊張状態にある事が一番の原因である訳で、こんな所にも台湾が置かれている現実が投影されている、その様な事を感じました。 (続く)
台北へ行ったら必ず立ち寄ると言っても良い程、旅行者が訪れる場所ですが、私だけで無く今回同行した古川さんも感じた事は、上野の東京国立博物館と比較して、展示品の少なさや陳列・案内方法のレベルの低さでした。
具体的には、改装したと言う割には、展示品と展示品の間の陳列間隔が少々広すぎる事。もう少し狭めれば、より多くの収蔵品を展示出来ます。又、展示品の案内・説明文が余り見受けられなかった事。説明に入念に目を通す私からすると、何と無く物足りなさを感じました。然(しか)し、それ以上に感じた事。それは、展示品そのものに関してです。
聞く所に寄ると、実は、展示品の多くが実物を精巧に模したレプリカとの事。本物は台湾有事の際に、侵攻してきた「敵軍」に略奪され無い様、又、軍部隊をして直(す)ぐ運搬移動出来る様に、秘匿されていると言った話を聞きました。確かに、台北の故宮博物院に収蔵されている「お宝」の多くが、国共内戦に敗れ台湾に逃れてきた蒋介石ら国民党政権が、北京から携えてきた物であると言う経緯や、支那が何(いず)れは「奪還」を狙っている事を考えると、さもありなん共言えます。然し、入場料を徴収されて目にする物の多くがレプリカと言うのは、何か釈然としなくもありません。まあ、それもこれも、台湾海峡を挟んで台湾と支那が未(いま)だに対峙し、軍事的に緊張状態にある事が一番の原因である訳で、こんな所にも台湾が置かれている現実が投影されている、その様な事を感じました。 (続く)
by ayanokouji3 | 2008-03-10 22:33 | Comments(0)