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竹下台北訪問記-4

猫空(マオコン)空中纜車(ロープウェイ)の台北市立動物園駅をあとにした我々一行は再び市中心部へと戻り、途中、総統府(ツォントンフー)前を通過。「総統」とは日本語では「大統領」の事であり、とどの詰まり、総統府とは大統領府(大統領官邸)である訳です。

扨(さて)、この総統府、終戦迄は「土皇帝」の別称を以て呼ばれた程、強大な権限を有していた台湾総督が執務していた日本による台湾統治の中枢、台湾総督府として使われていた建物で、戦後、支那大陸から進駐してきた蒋介石総統が建物を取り壊す事無く、その儘(まま)、総統府として用い、今日に至っています。因(ちな)みに、台湾同様、日本の統治下にあった韓国・ソウルの朝鮮総督府は、総統府への流用と言う運命を辿(たど)った台湾総督府庁舎とは対照的に、韓国国立中央博物館として利用されていましたが、「日本による植民地支配の象徴である」として、平成7(1995)年、建物自体が解体撤去され、跡形もありません。
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車を運転する靖国英雄氏が、「阿扁(アーペン:陳水扁総統に対する愛称)に会っていきますか?」と冗談交じりに問い掛けてきましたが、相手はかりにも台湾の国家元首である総統。当然、アポ無しで(いや、アポを申し込んだとしても)古川さんや私が会える訳がありません。が、総統府の1階に限ると言う制限付き乍(なが)らも入館する事は我々外国人でも可能なんです。尤(もっと)も、外国人は入館するにあたり、パスポートを提示し身分を検(あらた)められはしますが・・・それでも、日本の首相官邸に一般国民が容易に入館出来ない事を考えると、何共、太っ腹と言いますか、それで良いのか?と逆に心配してしまいます(苦笑)

ところで、掲載写真は車内から撮影したものです。本当なら、車を近くに停めて、じっくりと撮影したい所ですが、靖国英雄氏曰く「総統府周辺の駐停車はノー」との事。周囲の要所々々に警備の警察官が配置されており、駐停車でもしようものなら、直(す)ぐに警察が飛んできて色々と厄介な事になるとか。まあ、総統府の傍(そば)で自動車を使った爆弾テロ等されてはたまりませんから、これは致し方無いでしょう。それにしても、交通取り締まりは日本とは比べようも無い位厳しく(当然、反則金や罰金の金額も含む)、パトカーの巡回も私の印象では日本以上でした。

と言う訳で、総統府は車内から撮影するだけに留め、我々は次の目的地へと移動しました。 (続く)

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2008-02-17 21:15 | Comments(0)  

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