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平成十九年を迎えるにあたり

胡錦涛主席、海軍の防衛作戦能力の向上を指示

 胡錦涛国家主席(中国共産党中央総書記・中央軍事委員会主席)は27日、海軍第10回党代表大会の代表と会見した。胡主席は同大会の報告を受けた後、「わが国は海洋大国だ。国家の主権と安全を守り、わが国の海洋権益を守るうえで、海軍は重要な地位にある」と強調。▽中国の特色ある軍事変革の必要に照らし、海軍の建設モデルの全体的な移行を推進し、情報化環境下の海軍の防衛作戦能力を向上させる▽要員育成というカギを捉え、各級各類の新たなタイプの軍事要員の育成に力を入れる▽法律に基づく軍の統制、厳格な軍の統制の方針を堅持し、安全発展理念を堅固に確立し、科学的管理をたゆまず強化する――ことを指示した。(編集NA)

「人民網日本語版」2006年12月28日
URL:http://www.people.ne.jp/2006/12/28/jp20061228_66420.html

支那は生粋の大陸国家(ランドパワー)であり、明代の鄭和艦隊の遠征を除けば、「陸軍国」として存在してきました。その支那が資源・エネルギー問題、食糧問題等の抜本的解決と国家の発展 ── 当然、台湾への軍事侵攻・併合も含まれる ── を企図して、外洋型大海軍の建設を内外に宣言しました。曰く、「わが国は海洋大国だ」と。然し、その結果が一体どの様な事態を招くのかについて、支那は固より日本でも国民レベルであまり関心が払われている様には感じられません。

翻ってみれば、幕末維新の激動を経て産声を上げた「大日本帝国」は、北の脅威であった当時の超大国・帝政ロシアの南進を阻止すべく、日清戦争で朝鮮を独立させ(結果的には、朝鮮が崩壊寸前だった事と独立の気概が無かった事で日本との合邦 ── 事実上の併合 ── となったが)、日露戦争では関東州(旅順・大連)の租借と、南満州鉄道沿線(満州)の権益確保を実現。ロシア・支那との「緩衝地帯」としての朝鮮半島を確保すると同時に、半島の前衛であり、且つ、ニューフロンティアとしての満州へ多くの開拓団を送り込みむ政策を推進しました。然し、日本は朝鮮半島から満州、更には北支(華北)へと進出する過程で、支那との間に様々な軋轢が生じ、その結果、支那事変(日中戦争)へと突入していきました。これは、地政学的には、海洋国家(シーパワー)である日本が、大陸国家である支那の「シマ」を侵食した事で生じた、一種の勢力(圏)争いであったと見る事が出来ます。ならば、この反対も当然起こると見るべきです。

現在、支那は東支那海の日支中間線付近でガス田を開発し、商業ベースでの生産開始も視野に入っている状況です。その上、日本領土である尖閣諸島の領有権を主張し、海軍の近代化推進、ロシアとの合同軍事演習の実施等、急速に「海洋大国」として海の支配をも目論んでいます。然し、これは裏を返せば、大陸国家である支那が、海洋国家である日本や台湾の「シマ」を侵食している、と言う事でもあり、先の戦争とは全く逆の立場で勢力(圏)争いを演じている、と見る事も出来ます。

先の勢力(圏)争いが結果的に両国の全面軍事対決に迄発展した事を見れば、支那による尖閣諸島侵攻にしろ、台湾の「武力解放」にしろ、遅かれ早かれ、日本と支那が再び全面軍事対決に至るであろう事は、一種「既定路線」と言っても過言では無いでしょう。

支那が台湾へ軍事侵攻しても知らぬ存ぜぬ、対岸の火事宜しく高みの見物を決め込むのだとしたら、日本はお仕舞いです。どんなに高性能のイージス艦を保有していようが、世界トップクラスの対潜能力を誇っていようが、いざと言う時に、「やる」気概を持ち合わせていなければ、戦う前から敗れたも同然です。

他人から、やれ偏見だの、やれ人種差別だの、と言われようが私は構わない。日本人である私は、例え何があろうが、「中国人」にだけは決してなりたくは無い。その為にも、祖国日本の為に警鐘を鳴らし、日本の前衛である台湾が支那に併呑される様な事が起こらぬ様、合わせて警鐘を鳴らし続けていきたい、と思います。

今年はブログの名称を『台灣之聲』から『日臺一宇』へと変更しましたが、常に寄稿頂いた古川さんの功績には大きいものがあります。この場を借りて感謝の意を表すると共に、今後共、寄稿・助言をお願いする次第です。又、今年一年、『台灣之聲』改め『日臺一宇』を閲覧頂きました読者諸兄に感謝を述べますと共に、来年も本年同様、『日臺一宇』を応援頂きます様、心よりお願いしつつ、本年最後の投稿とさせて頂きます。本当に有り難う御座いました。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2006-12-30 21:57 | Comments(0)  

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