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位階勲等について-2

勲章については、等級が明示されなくなったといっても価値が減じた訳ではないが、真に価値ありと見られるのは天皇御親署のある勲一等・大勲位のみだろうか。

ところで、先日偶々読んだ『百楽』という新刊誌12月号の中に渡部昇一氏による勲章についての一文があった。金鵄(きんし)勲章の威力も紹介している。

渡部氏は言う。「日本の勲章には、かつてのような人々を奮い立たせるものも、また効用もなくなった。だがその成り立ちを考える時、そこにロマンを求めるのもいいものだと思うのだ。」

人々が必死に生きた時代が勲章制度を産み、豊かな時代が勲章をそのようなものにしたのは無理からぬものがある。

(補記)
小生の曽祖父の世代は叙位・叙勲のことがあっても旧藩主よりの振舞の方が有難かったかも知れない。江戸は明治と断絶していた訳ではない。旧藩は恰(あたか)も小日本国の如く捉えられていた面もあったのだろう。祖父の代ともなれば、漸(ようや)く天皇制が浸透したようである。それでも旧藩は精神的に残存していた。旧藩の残影が消えて行ったのは敗戦によるところが大きいが、父の世代の人々も微(かす)かに旧藩意識を抱いていたように思う。同和運動の影響や経済発展の進行で出自を問わなくなってから、旧藩意識は一部の藩を除き殆(ほとん)ど消滅したが、それが悪いこととは決して思わない。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2006-11-03 19:35 | Comments(0)  

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