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地域通貨単位について

4日に行われた、日中韓とASEANの財務相会合で、アジア貿易促進のため、各国の通貨を加重平均した地域通貨単位の実用化に向けた検討を進めて行くことで合意したという。

確かに、欧州の場合は、嘗て「ECU」という通貨単位が存在し、「ユーロ」導入という通貨統合につながった。

EEC(経済共同体)からEC(共同体)、EU(連合)、そして通貨統合と漸次統合が進んだように、陸続きで、例えば、独仏共同編纂の歴史教科書が実現する土壌のある欧州と異なり、余りまとまりのないアジアにおいて通貨統合の方向を模索するのは無駄というものである。

中韓と日本は近親憎悪の如き関係であり、またアジアには政治的に不安定な国も多い現状を考えてみれば、中途半端な地域通貨単位の導入は却って実務を煩雑にする丈けである。当分の間は主要通貨はドル、ユーロ及び円で十分である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2006-05-05 20:48 | Comments(0)  

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