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タイミングが誠に宜しいようで

遂にと言うか、当然の帰結と言うか、陳水扁・台湾総統が、「国家統一委員会」と『国家統一綱領』の「廃止」ならぬ「終止」を発表しましたね。
<国家統一綱領>台湾総統が事実上廃止を発表 中国反発も

[ 毎日新聞 02月27日 22時57分 ]

 【台北・庄司哲也】台湾の陳水扁総統は27日、総統府内の諮問機関「国家統一委員会」と李登輝前総統時代に策定された中台の段階的な統一を目指すとした「国家統一綱領」について事実上の廃止を発表した。中国側は廃止の動きを強く非難しており、反発が予想される。
 「国家統一委員会」は中台統一を目的に90年に総統府内に設置された非法定機関。また、「国家統一綱領」は、91年に同委員会が策定し、短期、中期、長期の3段階に分けて中台統一を目標に掲げている。陳水扁総統は00年5月の就任演説で「四つのノー、一つのない」を発表し、「『国家統一委員会』と『国家統一綱領』は廃止しない」と表明していた。
 陳総統は春節(旧正月)の1月29日の演説で廃止の検討を発表。同委員会について「有名無実化している」とし、綱領については「一つの中国として受け入れるとする原則は非常に問題」との認識を示していた。
 発表後、米国務省は「台湾海峡の現状の変更に反対する」と、この方針に不快感を表明していた。
 陳総統は、米国に配慮して「廃止」という言葉を使わず、「終止」という用語を使った。
まあ、抑(そもそ)も、「中国大陸全土に主権が及ぶ唯一の合法政権」であり、「首都は南京」(台北はあくまでも「臨時首都」)等と言う建前自体が、齟齬の元であり、無理があった訳で、その一種の「不具合」是正の前段階を踏んだ事は、台湾の将来にとって非常に良かったと思います。それにしても発表日が、国民党(及び外省人)が最も触れられたくない「2.28事件」の前日である 2月27日 だった所が、民進党出身の陳総統らしいと言えば、らしいですね。

まあ、この所、野党・国民党に攻勢を掛けられ、防戦一辺倒の民進党にとっては、「一矢報いた」形と言えば、形ですが・・・何(いず)れにせよ、総統=「大統領」(プレジデント)直々に、「国家統一委員会」及び『国家統一綱領』の「終止」宣言をした以上、もう、後戻りは出来ないでしょう。陳総統自身は、「『中華民国』の看板は下ろさない」と言ってはいますが、中途半端では、政権の浮揚も、台湾の国力も低下するだけですから、頃合いを見計らって「正名」の英断を下す事は間違い無いでしょうね。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2006-03-01 20:36 | Comments(0)  

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