『史記』と台湾について
司馬遷の『史記』は小生の愛読書である。
対外関係については、「列伝」に匈奴、南越、東越、朝鮮、西南夷、大宛といった「巻」がある。漢帝国の懐柔、恫喝等の計略により、「入朝」を余儀なくされたり、滅亡したりする経緯を記している。
台湾の場合は、その経緯からして、「列伝」ではなく「世家」でもない。
強いて当て嵌(は)めれば、「項羽本紀」であり、揚子江を渡らなかった項羽はそれで終わったが、台湾海峡を渡った蒋介石は天寿を全うした。
蒋介石が死去した夜、台北では暴風雨となったということを、国民党員の台湾人からかつて聞いたことがある。台湾版「項羽本紀」は終わっていない。後日談もまだ先の話である。
(註)
蒋介石死去の翌年、毛沢東が死去した際は隕石が降ったという。その5年後、小生は、吉林の博物館で隕石の展示物を見たことがある。日本のテレビ番組でもその博物館の隕石のことが紹介されていた。尚、司馬遷の『史記』は、現代中国語式の句読点を入れた原文を味読するに限る。『史記』は台湾でも大陸でも書店で購入出来る。精神修養のための座右の書として、40歳以上の男性にお勧めしたい。
参考──巻一百一十四 東越列伝第五十四賛
太史公曰:越雖蛮夷,其先豈嘗有大功徳于民哉,何其久也!
対外関係については、「列伝」に匈奴、南越、東越、朝鮮、西南夷、大宛といった「巻」がある。漢帝国の懐柔、恫喝等の計略により、「入朝」を余儀なくされたり、滅亡したりする経緯を記している。
台湾の場合は、その経緯からして、「列伝」ではなく「世家」でもない。
強いて当て嵌(は)めれば、「項羽本紀」であり、揚子江を渡らなかった項羽はそれで終わったが、台湾海峡を渡った蒋介石は天寿を全うした。
蒋介石が死去した夜、台北では暴風雨となったということを、国民党員の台湾人からかつて聞いたことがある。台湾版「項羽本紀」は終わっていない。後日談もまだ先の話である。
(註)
蒋介石死去の翌年、毛沢東が死去した際は隕石が降ったという。その5年後、小生は、吉林の博物館で隕石の展示物を見たことがある。日本のテレビ番組でもその博物館の隕石のことが紹介されていた。尚、司馬遷の『史記』は、現代中国語式の句読点を入れた原文を味読するに限る。『史記』は台湾でも大陸でも書店で購入出来る。精神修養のための座右の書として、40歳以上の男性にお勧めしたい。
参考──巻一百一十四 東越列伝第五十四賛
太史公曰:越雖蛮夷,其先豈嘗有大功徳于民哉,何其久也!
古川 宏 FURUKAWA Hiroshi
by ayanokouji3 | 2005-10-14 21:11 | Comments(4)