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張戎の著書について

 『マオ』上・下を初めて読み、また、『ワイルド・スワン』の上・下を日本語で読み直した。

 『鴻』(『ワイルド・スワン』)を読んだ中国人にたずねると、一様に、「彼女は恵まれていた」とか「文革の実態はもっとひどかった」といった反応で、恐らく、そうした批判を受けた思いが、夫との共著という形で、『マオ』という、共産党上層部の状況に相当踏み込んだ、辛辣な内容の書となって結実したのではないか。

 さて、張戎が奮闘していた1967~69年頃は日本でも大学紛争等で騒然としており、詳細は略するが、小学校高学年から中学生であった小生自身も、中国の文革の影響を受けたのを覚えている。

 小生は、同世代の日本人同様、これ迄の人生で食料等の物不足で困ったことは一度もなく、張戎が激動期の中国で味わった出来事を真に理解することは出来ないが、同世代の人間として気持が少し判るような気もする。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2015-05-27 19:13 | Comments(0)  

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