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読むことの効用について

 最近は「晴耕雨読」ならぬ「晴読雨読」にいそしむ日々を送っている。感傷的な表現のない、淡々とした客観的な見方の新聞記事に触れ、また、話題の単行本や雑誌の広告を見て、直ちに購入して読むのは新鮮に感ずる。

 他方、中国古典文学をあらためて読み返してみるのは非常に参考となる。これに勝る読書の楽しみはないが、中国古典につき共に語ることの出来る知人達が亡くなってしまったのは実にさびしい。

 読むことの効用は単なる知識を得て学を衒(てら)うことや、他人の知恵を借りて小賢しく振舞うことではなく、脳を活性化させ若さをアピールすることでもない。仏道修行の一環である。

 「晴読雨読」を続けつつ、時折、生々しい現実に触れ、人生の意味を考え直すという、余り刺戟的ではない生き方こそ高齢者にとって望ましいと思う。尤(もっと)も、これは天災に遭わぬ前提の上でのことである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2011-05-29 21:17 | Comments(0)  

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