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東日本大震災について-9

 「地震雷火事親父」との言い方があるが、今は「津波原発放射能」の時代となった。原発事故沈静化は二〇三高地攻略の如き様相を帯びて来た。

 天災は誰も予(あらかじ)め知ることが出来ない。予知能力のある人は今回のことを前以(もっ)て知ることが出来たのか、動物や自然現象に如何(いか)なる前兆が見られたのか。

 津波から辛うじて助かった人に残るのは「われ生きてあり」という鈍い感覚だけであろうか。信仰のあるなしは果たして生存率と関係があるのだろうか。

 数々の疑問を覚えると共に、一切の夾雑物(きょうざつぶつ)を排除した生そのものに対する諦念に近づいたこの10日間であった。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2011-03-21 19:42 | Comments(0)  

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