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乃木坂・乃木精神について

 乃木大将の一生は損な役回りで殆(ほとん)ど終始し、台湾総督の重職も亦(また)然(しか)りであったが、大濱徹也著『乃木希典』(講談社学術文庫)には「乃木が鋭意官紀の粛正に努め、率先範をたれて規律を確立しようとしたこと」は後の統治に役立ったとある。

 苗栗県南荘の出身である李叔徳氏よりは、乃木総督南荘巡視を機に作られたという「乃木坂」があると伝えて来た。由来の正確さはさておき、記念碑は戦後消失したものの、その後模造された記念碑が今も残っているという。

 嘗(かつ)ての台湾人の有志は乃木大将にまつわる数々の逸話に感銘を受けたことだろうと思うが、当時の日本人とは勿論別の感覚によるものであったに相違ない。

 現代日本人にとって乃木大将で思い出すことは乃木学生服であり、港区の乃木坂・乃木神社であり、そして乃木精神である。小生は日本が苦境を乗り切るには合理的な乃木精神しかないと考える者の一人である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2010-12-28 23:28 | Comments(0)  

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