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「対中強硬策」について

 本日付朝日新聞4面に、台湾行政院で頼幸媛(ライ-シンユエン)大陸委員会主任委員(閣僚、台湾団結連盟出身)が去る6日に「台湾人民の七つの核心的利益」という演説をしたことにつき、「対中強硬、世論に配慮」という見出しで解説が載っている。

 解説の末尾には「政権奪還を狙う民進党は逆に、疎遠だった中国との対話を模索中だ。与野党対立の構図が変わり始めている」とあり、袁紅冰(ユァン-ホンビン)氏の著書にある大陸の戦略通りに事が運んでいる趣がある。

 思うに、異分子に「譲れぬ理念」を述べさせ、民進党に「演説は2012年の総統選へ向けて馬政権が打った先手」と受け止めさせるあたり、日本の民主党政権も見習うべきである。

 「核心的利益」という言葉を持ち出すと、小沢氏の「人民解放軍」の言のように顰蹙(ひんしゅく)を買うので、戦前日本に倣(なら)い、「利益線」「生命線」により具体的にその範囲を指し示す一方、「八紘一宇(はっこういちう)的共栄圏」といった日本人の琴線(きんせん)に触れるような表現を以て右派閣僚が国民に判り易く伝えることが出来れば、民主党政権は残喘(ざんぜん)を保つことがあるやも知れぬ。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2010-12-26 21:44 | Comments(0)  

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