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イラク戦争を振り返る-3

結論として、今回のイラク戦争を対岸の火事視することは容易であるが、歴史の一時期を共有しているという同時代人の観点に立脚すれば、これが教えてくれるものは多いと思う。即ち、国益の衝突から生ずる国際的お節介の帰趨、泥沼化の可能性、独裁者の意義と国民の幸福とのバランス、占領後の各国の思惑等々である。そして、日本の父祖がかつて歩んだ道に思いを致せば、イラク戦争が忌まわしい自虐史観を克服する、こよなき契機となると思うのである。

【補記】
老子第50章に次のような文章がある。
「生き延びる道と、死に赴く道があるときに、生き延びる仲間になるものが十人のうち三人あり、死んでしまう仲間になる者が十人のうち三人ある」と。
今日自分が存在するというのは、父祖が夭折しなかった御蔭である。戦争に犠牲はつきものであるが、生死が紙一重の状況の際、死に赴く道を選ぶということには一定の意味がある。それが人間には如何ともし難い運命というものであろう。尚、映画『野麦峠』は20年以上前の中国でテレビ放映していた。テレビドラマの『おしん』については、その息子とされる、元ヤオハンの和田氏と5年前飛行機で隣り合わせとなり、1時間以上懇談したことがある。「おしん」の努力する姿は、感動的ではあるが、子の代で夢が潰(つい)えてしまった。これも運命なのであろうか。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2005-04-09 20:53 | Comments(0)  

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