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日本が主張すべきことについて-1

かつて明治の先人達は様々な東亜経略論-理想論、現実論、強硬論等々-を展開した。政府の外交政策に対する見方には昔も今も様々なものがある。時の政策は、左の立場からみれば専制横暴となるし、右の立場からみれば物足りないということになる。

内外の情勢に応じて、日本は米国との戦争に突入し、昭和20年8月敗戦を迎えた。日本の東亜経略は水泡に帰した。中国では国共内戦を経て大陸を共産党が、台湾を国民党が支配した。韓国は南北に分断された。

ところで、中国のサッカー場における「抗日」運動は戦前のそれを、また韓国の竹島問題に関する、幼稚で病的な反応は、万歳事件当時のそれを想起させる。歴史とは過去の事件の集積で既に終わったものではなく、現在進行中の事件に連続しているものであることがよく判る。

ここで、戦後の各国の精神的状況につき述べてみよう。
日本は米国の占領当時の「去勢」政策から脱却出来ず、少し前まで本格的な「憲法」論議すら許されなかった。
韓国は他力により「解放」された日本の統治につき客観的総括が今以て出来ず、時の政権が国論の統一と人気回復に反日という「麻薬」を利用して来たという未熟で情けない体たらくである。
中国は栄光ある中華民族の統一が国共内戦により阻害され未だに台湾を「収回」していないというジレンマに悩み、「反分裂國家法」という禁じ手を出して来た。
台湾は蒋介石政権本格移駐の前に完全蹂躙されたというトラウマから抜け出せていない。米国の政策変更により国連から追放されたものの、今は米国頼みの下、共産党政府の恫喝と懐柔に一喜一憂している如くに見える。

どの国もそれぞれの問題を抱えているのが実状である。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2005-04-03 20:16 | Comments(0)  

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