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台湾及び台湾人の進むべき道について-1

"Anti-Secession Law" (反分裂國家法)に対し、多くの台湾人の切歯扼腕振りには同情を覚えるものである。先日、台湾より次のようなメールが届いた。

「多くの同胞が、一層、屈辱にもう耐えなくなる. 中国の跳梁跋扈を防遏、抑止しないと将来における建国独立の道は前途多難. 国連再加入もう不能. 種々の展望は難しいのではないだろうか 国家がどのような状況にあるのか.孤立感を深め不安日々を過ごしているのではないか.」

そこで、台湾及び台湾人としての対処、方策につき、一日本人として考えてみた。

  1. 刺客起用(司馬遷「史記」刺客列伝、風蕭蕭兮易水寒壮士一去兮不復還)
     「士皆垂泪涕泣」「士皆瞋目,髪尽上指冠」、何と悲壮なことか。これは一時的に世間を騒がせても、目的の達成は困難。却って反分裂國家法の適用を促進させ、台湾への侵攻を許す口実を与えることになる。不可。

  2. 草莽崛起(侯王将相寧有種乎、燕雀安知鴻鵠之志)
     現在の台湾が「斬木為兵、掲竿為旗、天下雲集響応」というような状況になっているとはとても思えない。現実味がない。

  3. 愚公移山(「列子」、雖我之死,有子存焉;子又生孫,孫又生子;子又有子,子又有孫。子子孫孫,無窮匱也,而山不加増,何苦而不平?)
     毛澤東の名前を聞いただけで辟易する台湾人は多いだろうが、これには一理がある。即ち、絶えず努力していれば、天佑神助があるというものである。併し、今の志を次の世代に伝えることは出来るのか、些か疑問。

  4. 百年待河清
     これは「没法子」が口癖の奴隷民族向きである。「河清難俟」、不可。

  5. 外国への移住・旅行
     台湾には見切りをつけ、カナダ辺りに移住する。これは香港返還が決定した頃の香港人がとった方法であるが、結局香港に戻った人が多い。出処進退が上手で、利にさとい人向きだが、全員が出来る訳ではない。また、余裕のある人は、見聞を広めるために諸国漫遊の旅に出ることにより、台湾のあるべき姿を考えるという方法もある。但し、個人の修養の範囲内、単なる気晴らしにとどまる。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2005-03-26 20:08 | Comments(0)  

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