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終戦記念日に思う-2

巷間では「次の総理」とも噂されている民主党代表の鳩山由紀夫氏が、無宗教の新たな国立戦没者慰霊施設に付いて言及した。曰く、「A級戦犯の合祀(ごうし)されている靖国神社では、天皇陛下に参拝頂けない云々」と。然(しか)し、抑(そもそ)もこの理屈は不自然極まりない。

第一に、所謂(いわゆる)「A級戦犯」とされている方々は、戦後、国会の決議を経て、とうの昔に名誉を回復されている。又、「A級戦犯」との表現は、戦勝国側の呼称であり、日本側が自国主導の戦犯裁判で断罪した訳でも無い。それを態々(わざわざ)蒸し返すのは如何(いかが)なものか?

第二に、特攻隊にしろ何にしろ、戦友達の間では「死んだら靖国で再び会おう」と言った言葉が交わされていた事は事実であり、実際に戦歿された方々は靖国神社に「英霊」として祀(まつ)られている。これは「死んだら靖国で再び会おう」と言って散華(さんげ)していった英霊達との約束を果たした結果であり、それを、靖国神社とは別の慰霊施設を建設し云々と言うのは、英霊の安らかなる眠りを邪魔する以外のなにものでも無い。とどの詰まりが英霊に対する不遜であり冒涜でしか無い。

第三に、陛下の参拝云々の話だが、これとて、皆が騒ぎ立てなければ、御親拝が叶う話なのである。それを、歴代の現職総理や閣僚に対して、8月15日は参拝されるのか? 肩書きは如何されるのか? と言った事を根掘り葉掘り聞き、ややもすれば、揚げ足を取って批判するから余計に御親拝が遠のくのである。

墓参に出向いて、墓前で騒ぐ莫迦(ばか)が何処(どこ)の世界にいる? 靖国神社への参拝とて、英霊に対する墓参と同じである事を考えれば、皆が騒ぎ立てる可(べ)きでは無い。誰もが皆、静々粛々と参拝し、英霊の御魂(みたま)安らかならん事を祈念するのが本筋では無いのか?

靖国神社に代わる慰霊施設の建設を問う可きでは無い。その一点に於いても、鳩山・民主党代表は「次の総理」に相応(ふさわ)しく無いと私は思う。

竹下義朗 TAKESHITA Yoshiro

by ayanokouji3 | 2009-08-15 21:05 | Comments(0)  

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