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「舎己為台湾」について

本日、年2回開催される湯島聖堂の講演会に赴いたところ、前の席に「舎己為台湾 日本武士道連盟」という文字を背中に縫取ったジャンパーを着た中年男性が座っていた。

演題は全く台湾と関係がなかったので、講演が終わってから、話し掛けようと思ったが、結局言いそびれてしまった。

「舎己為台湾」が大言壮語であるか否(いな)かは扨置(さておき)、翻(ひるがえ)って「舎己為日本」と広言出来る人が今も昔も幾人いたかについて考えるとき、寒々しいものを覚えた。

結局、武士道抔というものも、言挙げするのはたやすいが、極度に宣揚された理想像に過ぎない。ないものをあるが如く錯覚するところに悲喜劇が生まれることを、小生は士族の末裔として痛感するのである。

古川 宏 FURUKAWA Hiroshi

by ayanokouji3 | 2009-01-12 21:21 | Comments(0)  

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